(1)保険制度
正社員(正職員)の場合のほとんどは、社会保険に加入しています。パート・アルバイトであっても一定時間以上の勤務であれば社会保険に加入することになります。
(2)産休・育休制度、復帰後のサポート
産休・育休制度は、権利として当然得ることができる制度です。ただなかなか取りづらいという声もあり、近年これらの休暇が取りやすいように様々な取り組みが行われています。
休暇の取りやすさに関しては、園によって大きく異なります。取りやすい環境にあるかどうか、事前にチェックしましょう。
チェックポイント
- 産休・育休制度、取得実績数を聞きましょう。
- 勤務している保育士の年齢が30代、40代が多い場合は、長く働きやすく産休・育休制度が取りやすい環境にあるといえるでしょう。
- 職員用の託児所があるか、同法人で近隣の保育園に入れるかの確認をしましょう。
- 時短勤務という選択肢があるか確認しましょう。
(3)寮・借り上げ社宅、住宅手当・家賃補助
近年保育士の住宅に関する補助について、様々な対策が取られています。
主な対策は以下の3つです。
①借り上げ社宅
園や保育園が賃貸契約をしたところに社宅として利用する制度です。初期費用は園や保育園が負担するので、保育士本人の負担はなく、お得な制度です。
②住宅手当
これは毎月の給与と一緒に、手当として支給されるものです。
手当の金額としては、1万~2万円というのが一般的です。
③行政の住宅支援制度
会社の借り上げ社宅として扱い、自治体ごとに補助額は異なりますが、補助額は大きく、負担を感じることなく入居できる制度です。
物件は好きなところを選んで決められますが、場所に関しては勤務先から~km以内と近場を指定されることが多いので、どこでも好きなようにというわけにはいかないでしょう。
これらは各自治体によって補助額が決まっていたり、運営法人が独自に定めるものもあります。引っ越し費用を負担してくれる法人もありますので、必ず確認するようにしましょう。
(4)扶養手当、児童手当
保育士の手当として、扶養手当、児童手当が付くケースは今はまだそれほど多くはありません。
しかし男性保育士やシングルマザーの保育士も増えつつあるので、扶養手当や児童手当が付与される園や法人もあります。必ず確認をするようにしましょう。
(5)通勤手当、車通勤と駐車場
都心の保育園や駅から近いところにある保育園への通勤は、電車などの公共交通機関を利用することになるでしょう。上限があるところが多いですが、通勤手段に応じた通勤手当が支払われます。
一方駅から遠く、車がないと不便なところにある保育園は、車通勤が可能なところも多いです。駐車場が完備されている場合も多く、駐車場代も無料のところからひと月数千円かかるところまで保育園によって異なります。また駐車場はないけれども、自分で借りるのであれば車通勤も可能である保育園、車通勤の場合は保育園の規定に従って距離計算をし通勤手当が支払われる、というような制度もあります。
こちらも保育園や運営法人によって異なりますので、相談と確認は必ずするようにしましょう。
(7)賞与
賞与は「基本給の~ヶ月分」という計算が一般的です。
基本給は、保育園や運営法人によって非常に差があります。
例えば基本給があまり高くないけれども諸手当がたくさんついて月の総支給額が高いところ、基本給がそのまま月の総支給額になるところなどがあります。
毎月のお給料に差はなくても、賞与の計算では大きな差が出ます。いくつか候補の保育園があり悩んでいる場合には、この点も検討材料にもなるでしょう。
(8)その他の制度や手当
資格手当
保育園では、保育士の資格を持っている方と無資格で保育補助に入る方と両方いる場合があります。このような場合は、有資格者にその手当を支給する場合があります。
特殊業務手当
時期によっては、発表会や運動会など特別な行事のための準備が、普段の業務に足されることがあります。そういう場合には特殊業務手当として、付与される場合があります。