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保育士免許を活かせるお仕事・職場 -児童福祉施設-

2018年6月7日 19:11

ここで働きたいと出会うために

保育士免許を持っていれば、保育園以外でも働ける職場はたくさんあります。自分がどのような働き方をしたいのかを考慮し、自分に合った最適な職場をみつけましょう。今回は、保育園以外の職場として、児童福祉施設での活躍の場をまとめてみました。

児童福祉施設とは、児童福祉法をはじめとする法令に基づいて、児童福祉に関する事業を行う施設の総称です。保育園以外の13施設についてご紹介いたします。

1.助産施設

経済的理由などによって入院助産ができない妊産婦の出産援助を行う施設です。
保育士は、医療行為に関係のない乳児のおむつの交換やミルクのお世話などが主な仕事となります。保育士は育児のプロであるという視点から、看護師などと協力して、出産した母親に対して育児指導をすることもあります。また妊婦の母親に連れ添ってくる子供の面倒をみることもあります。妊婦の母親が安心して診察が受けられるようにすることも大切な仕事です。

2.乳児院

主に1才未満の乳児から、必要に応じて小学校入学前の幼児を養育し、退院後も必要な相談援助を行う施設です。
保育士は、乳児たちのミルク、食事、着替え、入浴、睡眠、遊び、健康管理など、母親と同じような役割を担います。

3.母子生活支援施設

18歳未満の子供を持つ配偶者のいない母親もしくは母親に準ずる女性を保護して生活を支援し、退所後も援助を行う施設です。
保育士は、入所している子供の保育、学習や生活の指導などを行うとともに、母親のよき相談相手として母親のよりどころとなることも必要です。

4.児童厚生施設

児童に健全な遊び場を提供し、健康増進と情操教育を図る目的で設置された施設で、「児童館」と「児童遊園」があります。対象は0歳~18歳です。児童厚生施設で働く職員のことを、児童厚生員といい、保育士や、学校教員の資格を持った人がなることができます。
仕事としては、児童に安全で健全な遊び場を提供し、時にはレクリエーションなどを行い、児童を楽しませることもあります。

5.児童養護施設

保護者のない児童や虐待を受けている児童などを養護し、退所後も援助を行う施設です。対象年齢は一般的には1歳~18歳までとなっています。様々な事情で入所している児童が多く、保育士は子供たちの心のケアを行い、親に近い役割が求められます。施設を出るまでに自立する能力を身に着けるため、掃除洗濯などの生活指導から学習面まで、さらには一緒に洋服を買いに行くなどの身の回りのお世話も主な仕事です。

6.知的障害児施設

知的障害のある児童を保護、治療するとともに、自立に必要な知識や技能などの指導を行う施設です。年齢は18歳未満の施設とされています。
保育士は、児童の年齢にかかわらず食事や排せつの補助など、日常の基本的な部分の介助や指導などを行います。

7.知的障害児通園施設

保護者のもとから通園ができる知的障害のある児童を対象に、自立に必要な知識や技能などの指導を行う施設です。
保育士は、児童が朝通園して帰るまでの間、あらゆる専門職とともに子供たち一人一人の課題をクリアにするための遊びや生活面での療育計画をたて指導を行います。

8.盲ろうあ児施設(福祉型障害児入所施設)

盲児(強度の弱視を含む)やろうあ児(強度の難聴児を含む)を保護し、自立に必要な指導、援助を行う施設です。24時間体制の入所施設であるため、保育士の勤務もシフト制となります。仕事としては、児童の安全管理、学習指導、健康管理、保護者との連絡などになります。

9.肢体不自由児施設

手足などにマヒや機能的に不自由のある児童を治療し、自立に必要な知識や技能などの指導を行うところです。様々な専門職の方達と一緒に仕事を行います。保育士は、基本的生活習慣、学習、余暇、経済観念、道徳的知識、社会適応力などの指導など多岐にわたります。

10.重症心身障害児施設

重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複する児童を保護し、治療および日常生活の指導を行う施設です。
仕事としては、福祉と医療の両面からの施設であるため、様々な専門職の方と情報を共有し、仕事内容は多岐にわたります。精神面や生活習慣の習得などへのケア、また症状によっては食事、排せつ、睡眠、着替えなどの日常生活のサポートや指導も主な仕事となってきます。

11.児童心理治療施設

心理的困難や苦しみを抱え、心理治療を必要とする児童を短期入所または通所させて治療し、退所後も必要な相談援助を行う施設です。仕事の内容としては、生活面での指導となります。施設にいる子供たちは集団生活が苦手な場合が多く、自信を失っています。保育士は、日常の遊びや作業などを通して、場合によっては個別でかかわりながら、徐々に集団になじめるように導いていきます。

12.児童自立支援施設

犯罪、不良行為を行った、またはそのおそれのある児童を指導して自立を支援し、退所後も必要な相談援助を行う施設です。保育士は児童生活支援員となり、仕事は主に生活指導です。言動、態度、学習指導、健康管理、家庭や児童相談所とのやりとりなどです。また心のケアも重要な仕事の1つです。

13.児童家庭支援センター

地域の児童や母子の福祉問題について、相談援助を行うとともに、児童相談所や児童福祉施設との連絡調整などを総合的に行う施設です。仕事としては、児童の世話を直接するわけではなく、相談に対して助言や援助を行います。

まとめ

上にあげた施設は、重度の障害を持ったお子様を預かる場合、また罪を犯してしまった子供の心のケアを行う施設や母親との関わりが深いこともあるため、保育士免許だけではなかなか対応できない施設もあります。専門的なことも多く、やりがいのある職場であるとは思いますが、子供と深くかかわる繊細な部分もあるため、責任重大であるといえます。

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